お部屋を内見する
不動産会社に行くと、希望するお部屋に実際に案内してもらえるでしょう。また、ついでに同じような条件の部屋をいくつか見せてもらえるかもしれません。こういう時、どのような点に気をつけて見ていけばいいのでしょうか。内見の事前準備も含めて説明します。
物件の周辺情報を調べておく
部屋を内見する前(不動産会社に行く前)に、物件の周辺情報をGoogleマップなどで調べておきましょう。最寄り駅は何線の何駅か。およそ徒歩何分くらいか。他に徒歩圏内の駅はあるか。周辺の主要な施設。スーパーやコンビニなど買い物の便はどうかといった情報です。当日案内スタッフに質問してもいいのですが、必ずしもスタッフがすべての情報を正確に記憶しているとは限りません。事前に自分で調べておいた方が時間の節約になるし、確実な情報が入手できます。また、こうした下調べをしておけば、当日は物件のチェックに専念できるでしょう。
室内をチェックする
不動産物件をチェックする時は、「まず水回り(風呂・トイレ・洗面所・キッチン・排水口)から」という鉄則があります。家の傷みはこうした水濡れ・湿気の多い部分から進みやすいためです。いくら内装の見た目がキレイでも、水回りの傷み・汚れが激しい部屋は敬遠した方がいいでしょう。水道の蛇口はピタッと締まって水漏れしないか、トイレの水は流れっぱなしにならないか、排水口の水はけはいいか、イヤな匂いが上ってこないか、などといった点を最初にチェックしましょう。
次はドア・窓・サッシがスムーズに開閉できるか、床のきしみはないかなどの建付けチェック。そして壁・床などのキズチェックです。こうした瑕疵(かし)を事前にチェックして不動産会社に指摘しておかないと、将来退去する時に「あなたが部屋を傷めたのではないか」などとあらぬ疑いをかけられる危険も考えられます。瑕疵が目立つ箇所はスマホのカメラなどで撮影しておくと確実です。(撮影の際、スタッフの了承は得ておきましょう)
窓からの風景を確認し、よその家からのぞかれやすくないかも調べておきましょう。女性の場合は防犯も重要です。バルコニーがある場合はバルコニーに出て、外部から侵入されやすくないかを確かめてください。日当たりや風景、騒音、排気ガスや周辺の飲食店・工場などからの匂いがしないか、といった確認もしておきます。
もし可能なら、近隣の部屋からどの程度生活音が音漏れするのかも調べておくと安心でしょう。
共有部分もよく観察する
ゴミ置き場の清潔さ、自転車置き場の整列具合などを見ると、その物件の管理状態や近隣住人のモラル・マナーがだいたいわかります。回収日でもないのにゴミが放置・散乱しているような物件は避けた方が無難でしょう。
外壁の亀裂や雨樋の傷み具合などを見ると、その建物の老朽化の度合いがよくわかります。室内の内装だけしっかりリフォームしてあれば外見にそこまでこだわる必要もないかもしれませんが、あまりに老朽化が進んでいる建物は、住んでいるうちに想定外のトラブルが発生しやすいということも覚えておきましょう。
お部屋を内見する時の注意点
間取り図や特徴などのデータをいくら頭に入れていても、実際に物件を見た時の印象はそれと大きく違うのが普通です。情報にとらわれて先入観を持ちすぎず、自分の目で見た素直な感想も大切にしましょう。
人と人に相性があるように、住まいと人にも相性があります。「条件的には他にもっと良い部屋があるけど、なぜかあの部屋が魅力的」と感じる場合は、その直感に従った方が、結果的に満足度が高いことも多いようです。