6月20日は健康住宅の日!住宅を原因とする5つの健康被害と対策

6月20日は健康住宅の日!住宅を原因とする5つの健康被害と対策

6月20日は何の日かご存知ですか? そう、「健康住宅の日」です! 知らない方が多いと思いますが、名称から分かるように住宅と健康について考える日とされています。

住宅の環境によっては健康被害が起こることがありますので、住宅を原因とする健康被害とその対策をまとめて解説します。身近に起こりうるシックハウス症候群、ダニ・カビアレルギー、結露による被害、ヒートショック、睡眠リズム障害の5つの健康被害を解説していますので、「健康住宅の日」にあわせて住宅と健康について考えてみてください。

6月20日は健康住宅の日

「健康住宅の日」はNPO法人 健康住宅推進協議会が制定した記念日で、日本記念日協会に6月20日で登録されています。

日本健康住宅協会は「人の健康」「住まいの健康」「地球の健康」の3つの健康課題を目標とし、健康な住まいづくりのための研究活動や「健康住宅アドバイザー」「健康住宅スペシャリスト」などの資格制度の推進を行っている協会です。

「健康住宅の日」には同協会が住宅見学会やセミナーなどを通し、住宅の健康とそこに住む人の健康を守る活動を行っています。

住宅を原因とする健康被害と対策

 6月20日は健康住宅の日!住宅を原因とする5つの健康被害と対策

住宅の健康は人の健康に大きく影響し、知識を持っていないと知らず知らずのうちに住宅が原因とする体調不良に陥ってしまうことがあります。健康を守るには、健康を害する原因を知ることが必要ですので、住宅を原因とする代表的な健康被害について解説します。

シックハウス症候群とは

シックハウス症候群は住宅の建材から発散される有害物質を原因とする症候で、頭痛、めまい、倦怠感、のどの痛みといった体調不良が起こることがあります。

床材に使われている接着剤、塗料にホルムアルデヒドなどの有害物質が含まれている場合、室内に発散された有害物質を吸い込むことでシックハウス症候群の症状が現れます。人によって症状の有無や程度に差があるため、必ず起こるわけではありませんが、特に新築住宅や改装後の住宅に起こりやすいとされています。家具からも有害物質が発散されることがあるので、家具もひとつの原因として考えられています。

今はシックハウス対策が進んでいて、有害物質を含まない無垢材や塗料を使用する住宅が増えています。ホルムアルデヒドの放散量を表すF☆☆☆☆(エフフォースター)という基準があり、4つを最高に星の数が多いほどホルムアルデヒドの放散量が少なく安全性が高いことを示しています。F☆☆☆☆の素材を使った建材や家具が増えていますので、家具を購入する際にぜひチェックしてみてください。

参考:シックハウスの賃貸用語解説 | キャッシュバック賃貸

ダニ・カビアレルギー

ダニやカビの死骸や糞はアレルゲンとなり、アレルギーや喘息を引き起こします。布団、カーペット、ラグなどに潜み、清潔にしていないとどんどん増殖してしまいます。

カビは高温多湿の環境を好むので、特に梅雨の時期は要注意です。ダニは乾燥を嫌うので、湿度を下げるのは有効な対策となります。カビやダニを防ぐには、定期的に天日干しをし、湿度を60%以下に保つなどの対策が必要です。

日当たりの良い南向きの物件や、風通しのよい角部屋の物件を選ぶと、布団を干したり換気をしたりといった湿気対策が行いやすいでしょう。

参考:
南向きの賃貸物件特集
角部屋の賃貸物件特集

結露による被害

結露はただの水分と侮っていてはいけません。結露を放置しておくとカビやダニが発生し、アレルギーを引き起こす原因となります。結露がよく発生するのは窓まわりですが、押入れやクローゼット、玄関、屋根裏、家具の裏など、住宅内のさまざまな場所で発生しています。

結露を防止するには換気をすることが一番の対策で、キッチンや浴室などで発生した水蒸気を外に逃がすようにしましょう。冬は寒いのでなかなか換気をする気が起こりませんが、少しの時間の換気でも効果がありますので、数時間に一度5分程度、ないしは1分でもいいので換気をすることをおすすめします。

ヒートショック

ヒートショックは急激な体温上昇によって身体に大きな負担かかる症状で、血圧が大きく変動すると心筋梗塞、脳梗塞など深刻な状態に陥る場合があります。

特に冬場に入浴する際、寒い浴室で冷えた身体のまま急に熱い湯船につかると、急激に体温が上昇してヒートショックが起こりやすくなります。冬の浴室でのヒートショックによる死亡事故が多発しているため、注意しなければなりません。

浴室暖房乾燥機があれば一番いいのですが、ない場合は以下の対策をすることをおすすめします。

・お湯の温度を低めに設定する
・かかり湯をして身体を温めてから入浴する
・脱衣所を暖房器具で温めておく
・入浴前に浴槽のフタを開けておく
・シャワーを高い位置から浴槽に注いで浴室を温める
・食後、1時間以上あけてから入浴する
・飲酒時の入浴を避ける

参考:浴室暖房乾燥機能の賃貸用語解説

睡眠リズム障害

睡眠リズム障害は人間が本来備えている体内時計のリズムがずれ、快適な睡眠が得られなくなる疾患です。

人の身体は約24時間周期の概日リズム(サーカディアン・リズム)に沿って活動しており、昼間は「覚醒シグナル」によって活発に活動し、夜間はシグナルが弱まることで眠気が増していきます。これによって規則正しい生活ができ、快適な睡眠を得られます。

不規則な生活により体内時計のリズムがずれて睡眠リズム障害になると、明け方になるまで眠れない、熟睡できない、朝起きれないといった状態になります。一旦リズムが狂うと悪循環に陥って戻すのが難しいので、生活リズムを狂わせないように注意しなければなりません。

睡眠の質には朝浴びる太陽光が深く関係しており、朝起きてから太陽光を浴びることで体内時計を正しく機能させる効果があります。眠れない日が多いという方は、朝起きてからまずカーテンを開けて太陽光を浴びるようにしましょう。住宅の採光性に関係していますので、抜群の日当たりでなくても、そこそこ日当たりが良い物件を選ぶことが大事です。

まとめ

住宅は生活環境そのものですので、それが悪くなれば健康にも影響が出てきます。物件選びで回避できるものもありますので、睡眠リズム障害に陥りやすい方は採光性の高い物件や部屋を選ぶ、ヒートショックを防止するために浴室暖房乾燥機付きの物件を選ぶなど、気になるポイントにあわせて物件を探してみてください。