姫路市は、観光地としても商業地としても古くから発展してきました。歴史と伝統を大切にすると同時に、県庁所在地としての機能性も充実した街です。駅周辺は整備されて利便性が高められる一方で、古くからの町屋も多く残っています。ビルの立ち並ぶ表通りから、商店街などの細い路地へと踏み入れば、あっという間に木造の家々が目前に広がり、昭和初期にタイムスリップしたのかと錯覚するほどです。現代の街並みの中に、ごく自然に歴史や古めかしい建物が溶けこんでいて、それが独特の雰囲気を醸し出している都市なのです。
街路樹の剪定がこまめになされているので、特に世界遺産・姫路城の周辺地はそぞろ歩きが楽しめます。春には桜の桃色、夏には緑が眩しく、秋にはイチョウの黄色に紅葉の赤、冬はクリスマスのイルミネーションと年中色彩にあふれた美しい場所です。
今回は、この姫路市の住みやすさについて、「交通のアクセスはよいか」「有名なスポットや観光地はあるのか」「普段目にする街並み」の3点に絞ってアンケートを取ってみました。アンケートの結果から、姫路市の特徴や魅力が見えてくるかもしれません。
アンケートの結果、「遠方からもアクセスしやすい」「JR・バスなどがあり、高速道路も隣接しているので移動はとても便利」といった意見が多く聞かれました。
・市内にはJR西日本と山陽電気鉄道が通っています。多くの設置駅がありますが新幹線が停車する事もあり姫路駅が中心駅になっています。(30代/男性/自営業)
・鉄道を利用する場合、JR線、新幹線、山陽電鉄よりアクセスが可能です。自動車の場合は中国自動車道、山陽自動車道、阪神高速線などが利用できます。(20代/男性/学生)
・鉄道をはじめ、バス、フェリー、ロープウェイといった多くの交通機関が利用できます。特に鉄道はJRや新幹線、山陽電鉄が通っておりアクセスがしやすいです。(20代/男性/パート)
姫路市は鉄道・新幹線・車道・バスと、いずれの交通機関も非常に発達しています。旅行や遠出の際の交通手段にも困りません。山間部ではロープウェイ、島へはフェリーも出航しています。正確に運行される公共交通機関では、時間に厳しい仕事でも安心して利用できるでしょう。
アンケートでは、何といっても姫路城が一番に挙げられました。他にセントラルパークや家島十景の間浦古郭、重要文化財の広峯神社や弥勒寺といった仏閣も名所です。
・江戸時代に建てられた、白い城壁が美しい姫路城が有名です。他には車に乗ったままサファリパークを楽しめる、姫路セントラルパークも有名です。(30代/女性/専業主婦)
・姫路文学館や姫路科学館など、参考になる公共の施設が充実しています。(50代/女性/専業主婦)
・檀場山古墳とか鹿ヶ壺などスポットは多いですよ。(30代/男性/派遣社員)
姫路市には数多くの有名スポットがあり、さすがは関西指折りの観光地といえるでしょう。市立の美術館・水族館・博物館といった施設は海外からの観光客も多く、人気のスポットです。姫路城について詳しく知りたければ、城郭センターという専門施設があります。「学びと遊び」のバランスが優れた行楽地が多く、子どもから大人まで楽しめるのではないでしょうか。
アンケートでは、「風情のある建物と近代的な建物がそろっている」「場所によっては、昔ながらの雰囲気があり変化に富んでいる」といった、歴史と近現代を同時に感じられることが、町の大きな特徴とわかりました。
・姫路城の城下町をもとに市街地が広がっています。市内には損保川や市川、船場川などの河川が多数流れており、すべて播磨灘につながっています。(30代/女性/専業主婦)
・神社や仏閣、町家などが数多く残っており、昔ながらの文化や歴史を感じることのできる町です。(20代/女性/パート)
・JR姫路駅を中心に多数のショッピングセンターや百貨店があります。しかし、姫路市郊外の夢前や安富に行くと街並みは落ち着きだし、古典的な住宅が立ち並んでいます。(30代/男性/自営業)
姫路市の最大の持ち味は、現代の効率性を求めながらも「江戸時代の天守閣をそのまま保持する姫路城」というように、無理なく複数の時代を内包している点にあります。観光地を楽しんだ後に、大型のショッピングセンターやスーパーに寄って買い物をして帰るといったことが、普通にできてしまうのです。
姫路市は地方都市としては大きく、駅周辺は特に学校や病院・文化的施設・ショッピングセンターがそろっていて生活に不便はありません。しかし、姫路駅から離れるほど山々や田畑が広がり、のどかな田舎といった顔つきになります。
住宅街は、高層マンションの立ち並ぶ地区と戸建ての多い地区、賃貸住宅の多い場所とが、比較的まとまって形成されているように見えます。教育に力を入れたい家庭でも、バリバリと仕事をこなしたいひとり暮らしの人でも、快適に暮らせる街といえるでしょう。