毎年のように「今年は猛暑です!」なんて耳にしている気がしませんか?
気象庁のデータによると、日本の夏の平均気温は上昇傾向が続いているそうです(参考:気象庁|日本の季節平均気温)。筆者は暑さが苦手で毎年毎年「今年の夏が一番暑い」と思ってしまうのですが、あながち気のせいでもないのかもしれませんね。
猛暑の心強い味方のエアコンですが、使いすぎると電気代はかかるし、もしかしたら地球温暖化に拍車をかけてしまうかもしれません。そんな時に、エアコンの使用を抑えるのに役に立つのがグリーンカーテンです。今回は、夏の強烈な日差しをガードしつつ、エアコン代もぐぐっと下がるグリーンカーテンの作り方をご紹介します。
グリーンカーテンって何?
つる性の植物を、住宅の壁や窓を覆うカーテンのように育てたものが「グリーンカーテン」です。単に日差しを遮るだけでなく、蒸散による気化熱によっても温度を下げます。蒸散とは、植物の葉から水蒸気が放出される現象です。森の中が涼しいのはこの蒸散の効果が大きく、太陽からの熱を約6割も奪っているのだそうです!
森林の中と外の温度を比較してみると、森林の中のほうが5~6度も低いのです。でも、なぜ森林の中は涼しいのでしょうか? ひとつは、葉っぱによって日差しが遮断されるためですが、もうひとつが、木が行っている 『蒸散』という効果によるものです。(中略)太陽からの熱量を100とすると、樹木の蒸散によってうばわれるのは約6割、地表に届くのはわずか4割ほどにすぎません。
グリーンカーテンを森林並みに育てるのはさすがに現実的ではありませんが、蒸散の温度低下効果には大いに期待できそうですね!
必要なアイテムを揃えよう
グリーンカーテンを育てるために必要なアイテムは以下の7つです。
- ツタ植物の苗
- プランター
- 鉢底石
- 用土
- 肥料
- 支柱
- 園芸用ネット
グリーンカーテン用にさまざまな種や苗が販売されていますが、初心者には苗がオススメです。プランターは横長のものを選んでください。支柱と園芸用ネットは、グリーンカーテンのサイズに合わせて準備するので、設置予定場所のサイズを測って購入しましょう。いずれもホームセンターなどで購入できますが、大型の100円ショップでも取り扱っていることがあります。費用を抑えたいときは、100円ショップを覗いてみるとよいでしょう。
初心者にオススメは「ゴーヤ」か「アサガオ」
グリーンカーテンにできる植物にはさまざまな種類がありますが、初心者には「ゴーヤ」か「アサガオ」がオススメです。ゴーヤは苗から植えればほぼ水やりのみで育つので世話にそれほど手間がかかりません。さらにゴーヤは虫や病気に強く、成長が早いという特徴があります。しかも果実は食べられますので、収穫の楽しみも味わえて一石二鳥です。アサガオもゴーヤと同じく、虫や病気に強く手間のかかる世話が不要です。収穫よりも花を楽しみたい方はアサガオを選ぶとよいでしょう。
ネットはがっちり固定しよう
プランターに苗を植えたら、つるがカーテンのように成長するようネットを設置します。ネットの下部はベランダの柵、上部は物干し竿をかけるフックなどの頑丈な箇所にしっかり固定してください。固定が不十分だと、強風で飛ばされたり、重みで切れたりといったトラブルの元になります。ネットの角度は70度~90度が目安です。
自動給水装置で水やりを楽にしよう
植物を育てる時に最も重要なのが「水やり」です。けれども、毎日定期的に水やりをするには、時間も体力も使いますよね。そんな時にオススメなアイテムが、自動給水装置です。ウォーターキーパーなど、さまざまな名前で販売されています。
自動給水装置は、素焼きになっていて水をゆっくりと土にしみこませるタイプや、専用のケースに水を入れて土に挿すだけなど手間もかかりません。ペットボトルやバケツを利用したアイテムも販売されていて、大容量の水やりも可能です。これらのアイテムを使うと、水やりの時間がとれない時も安心ですね。自動給水装置は、ホームセンターなどで300円~1,000円ほどで販売されています。
集合住宅でグリーンカーテンを育てるときの注意点
マンションなどの集合住宅のベランダでグリーンカーテンを育てるときは、近隣に迷惑をかけないよう十分注意をしてください。ありがちなトラブルとしては、鉢からこぼれた土が原因での排水管の詰まりや、虫の発生、落ち葉などです。排水溝に目の粗いスポンジを置いて排水管にゴミが流れこむのを防ぐ、虫が出たら殺虫剤で駆除をする、落ち葉はまめに掃き、シーズンが終わったら早めに撤去するといった気配りが肝心です。
まとめ
いかがでしたか? 涼を得るのに役立つグリーンカーテンですが、それだけでなく身近に緑があるのは気持ちがよいものです。今年の夏は、涼しい緑の下で癒やされてみてはいかがでしょうか。