グレードの高い賃貸住宅に住んでみたい、そんな願いを叶える手段のひとつが「分譲賃貸」です。「分譲賃貸って何？ 普通の賃貸と何が違うの？」なんて疑問を持たれた方のために、今回は分譲賃貸についてわかりやすく解説します。分譲賃貸について知れば、きっと明日から分譲賃貸に住みたくなること請け合いです。
分譲賃貸とは？
通常、賃貸マンションは建物の所有者や不動産会社がマンション全体を管理し、各部屋を貸し出します。事業目的で建てているため、所有者の利益が優先されます。
「分譲」は「土地・建物などを分けて売る」という意味で、分譲マンションは各部屋を賃貸用に売り出しているため、部屋によって所有者が異なります。分譲賃貸マンションというのは、分譲マンションの一室を購入した所有者が他の人に貸し出す賃貸物件のことを指します
元々が一生住めるように作られているため、利益優先の賃貸マンションよりも建物の構造がしっかりしていたり、設備が充実している物件が多いです。
分譲賃貸のタイプ
分譲賃貸には、大きく分けると3つのタイプがあります。
1. 転勤などで住めなくなった
分譲マンションを購入したものの、転勤などの事情で住めなくなった所有者が貸し出すタイプです。せっかく購入したのに誰も住まないままにしておくのはもったいないので、貸し出すことで所有者は家賃収入を得られます。
2. 投資目的で購入
住む目的ではなく、はじめから貸し出すことを目的として購入する投資目的のタイプです。ある程度資金に余裕がある方が資産運用のために購入し、分譲賃貸として貸し出しています。
3. 売れなかったため賃貸として貸し出す
分譲マンションを建てたものの、不況などの影響で売れなかったため、貸し出しているタイプもあります。売れ残りとはいえ、元々は分譲マンションですので、はじめから賃貸マンションとして建てられた物件より品質が優れています。
分譲賃貸の魅力
分譲賃貸について分かったところで、いよいよその魅力に迫ってみたいと思います！
1. 建物のグレードが高い
分譲マンションは何千万円という価格で売り出され、一生住めることを前提に建てられているため、必然的に賃貸マンションよりも建物のグレードが高い場合が多いです。
エントランスにこだわっていたり、内装や設備も充実している場合が多く、通常の賃貸マンションよりも豪華に建てられています。同じ賃貸でも、賃貸マンションと分譲賃貸マンションではグレードに大きな差があります。
2. 建物の構造がしっかりしている
分譲賃貸は防音や断熱性能など、建物の構造がしっかりしている場合が多いです。そこに一生住むつもりで購入する方も多いので、建物の構造のレベルが高くなるのは必然と言えます。自分がマンションを購入する立場なら、断熱・防音設備が整っている分譲マンションとそうでない分譲マンションではやはり防音設備が整っている方を選びたいですよね。
断熱性能は建物の基本構造によって大きく左右されます。断熱性能が高い建物は外の気温に左右されにくいため光熱費を最小限に抑えられるというメリットがあります。
3. 設備が充実している
建物の構造と同じく、設備が充実している方が売り出す時のアピールポイントになるので、分譲マンションは床暖房、システムキッチン、テレビ付きインターフォン、オートロックなど設備が整っている場合が多いです。フロントスタッフが常駐している物件もあります。通常の賃貸マンションではコストを抑えるために設備が二の次になるケースが多いです。
4. 立地条件がいい
分譲マンションは交通の利便性が高い場所や、商業施設やスーパーなど生活に便利な環境が整った場所に建てられることが多いです。駅周辺の再開発の一環として建てられることも多いので、駅に直結している物件もあります。
そういった立地条件がいい分譲賃貸は賃貸料が高めになりますが、何千万円もの住宅ローンを組んで購入することと比較すれば、ずっと手を伸ばしやすいでしょう。
5. 試住に活用できる
分譲マンションを購入したいけれど、実際に住んでみてそれほど住み心地が良くなかったらどうしようと不安を感じている方は、試住として分譲賃貸に住んでみてはいかがでしょう？ 同じディベロッパーが手がけている同じシリーズのマンションなら住み心地が似ているので参考になります。
もちろん立地条件や周辺環境によっても住み心地が変わるので全く同じというわけにはいきませんが、高額の住宅ローンを組んだのに住み心地が良くなかった……という後悔をしないために、まず分譲賃貸で試住して判断するのもアリだと思います。
分譲賃貸選びの注意点
分譲賃貸だからといって絶対に住み心地がよいとは限りません。じっくり内見し、住み心地が良さそうなお部屋かどうか確かめてから契約しましょう。
分譲賃貸は設備が充実しているので、通常の賃貸マンションよりも家賃が高めに設定されています。グレードに見合った家賃に設定されているかどうかがひとつの判断ポイントになります。
また、分譲賃貸の所有者は部屋によって違うため、権利関係が複雑になるケースがあります。水漏れなどのトラブルが起きた場合、通常の賃貸マンションなら大家さんや管理をしている不動産会社に連絡すれば良いのですが、分譲賃貸の場合は自室が原因であるのか、それとも上階が原因であるのかなどにより、対応する方法が違ってきます。トラブルが起きた時の備え、権利関係についても確認しておいた方が良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか？ 思わず分譲賃貸物件に住みたくなってきたのではないでしょうか。そんな方は、以下のリンクから分譲賃貸を探してみてくださいね。