カビを放置すると敷金が返らないかも?賃貸でしておくべき部位別カビ対策まとめ

カビを放置すると敷金が返らないかも?賃貸でしておくべき部位別カビ対策まとめ

水回りなどの手入れを怠って、ひどいカビ汚れを生じさせた場合、善管注意義務違反となって敷金から原状回復費用から差し引かれてしまいます。

カビを放置して返還される敷金が減ってしまわないように、ちょっとの手間でできるカビ対策を部位別に解説します。できるだけ費用がかからず、少ない手間でできる方法をご紹介していますので、できるだけ敷金少しでも多く取り返したい方はぜひお試しください!

お風呂

お風呂にはカビが好む温度、湿度、栄養分の3つの要素がそろっています。栄養分は皮脂、髪の毛、石鹸、シャンプーなどで、これらの汚れはカビにとっての食事になります。カビの発生を防ぐには、以下の3つの対策が重要です。

お風呂のカビ対策1:天井

常にお風呂を綺麗に保っているのにカビがすぐ生えてくる…という場合、天井の掃除を見落としている可能性があります。天井にカビが残っていると、天井からカビの胞子が撒き散らかされて浴室内にカビが生えやすくなってしまいます。お風呂掃除をするときは、天井も忘れずに掃除しておきましょう。

お風呂のカビ対策2:冷水で洗い流す

カビは20~30℃ぐらいの温度を好みますが、20℃以下になると繁殖力が大幅に弱まります。お風呂に入った後、天井や壁、床には皮脂や石鹸カスが残っており、そのままにしておくとカビのエサになってしまうので、お風呂に入ったら浴室内全体をシャワーで綺麗に洗い流しておきましょう。最初は熱いお湯で汚れを流し、最後に冷水で洗い流すとカビが繁殖しにくくなります。

お風呂のカビ対策3:水気を取る

シャワーで浴室内を洗い流したあと、スポンジモップなどで水気を取っていきます。天井、壁、床はもちろん、換気扇を回していても乾きにくいシャンプーボトルの裏、洗面器の裏、イスの裏なども拭いておきましょう。

キッチンの排水口

キッチンの排水口のヌメヌメの原因は、カビや細菌などの雑菌です。キッチンの流しに残った生ごみがカビの栄養となり、掃除してもすぐにまた雑菌が繁殖してヌメヌメ状態になります。ヌメヌメを掃除するのは嫌なものですし、できれば簡単に綺麗にしたいですよね。

キッチンの排水口のカビ対策1:アルミホイルを使う

 カビを放置すると敷金が返らないかも?賃貸でしておくべき部位別カビ対策まとめ
出典:サンホイル

最も簡単なキッチンの排水口のカビ対策は、アルミホイルを使うことです。アルミホイルは水に濡れると化学反応で金属イオンを発生させます。カビなどの雑菌は金属イオンを嫌うので、カビの繁殖に効果があります。

使い方は簡単で、アルミホイルを丸めて排水口に入れておくだけです。定期的に入れ替える必要がありますが、お金がほとんどかかりませんし、数秒の手間でできます。ヌメヌメを予防したい方はぜひ試してみてください。

キッチンの排水口のカビ対策2:10円玉を使う

10円玉もアルミホイルと同じように、水に濡れると金属イオンを発生させる性質があります。10円玉を5枚ぐらい入れておくと、カビが発生しにくくなります。5枚なら50円で済みますし、アルミホイルと違って繰り返し使えるので経済的です。ただ、10円といえどお金なので、抵抗がある方も多いと思いますので、10円玉は使いにくい方はアルミホイルをおすすめします。

キッチンの排水口のカビ対策3:重曹を使う

 カビを放置すると敷金が返らないかも?賃貸でしておくべき部位別カビ対策まとめ
出典:重曹ちゃん 1kg

すでに発生したヌメヌメを取るなら、重曹がおすすめです。使い方は簡単で、重曹を大さじ3杯ほど排水口に撒き、お酢をかけます。するとシュワシュワと泡立つので、5分〜10分ほど放置して洗い流せば綺麗になります。長く放置していると排水口が傷んでしまうので、放置時間は長くても30分以内にしておく方がいいでしょう。

玄関

玄関は通気性が悪いため、カビの温床になりやすい部位です。断熱効果を求めるなら密閉性が高い方がいいのですが、湿気が溜まりやすいのでカビが生息しやすい場所になっています。

玄関のカビ対策1:履いた靴はすぐ靴箱にしまわない

足の裏は汗をかきやすいため、履いた靴には汗が溜まっていますし、外からの汚れも付着しているので、知らず知らずのうちにカビが発生する原因と作ってしまっています。汗や汚れがある状態で靴箱に収納するとカビが発生しやすくなるので、履いた靴はすぐ靴箱にしまわない方がよいです。新聞紙を丸めて詰めておくだけでも湿気取りになりますので、一日履いた靴は湿気をとってから靴箱に収納するようにしましょう。

玄関のカビ対策2:重曹を置く

重曹には除湿作用があるため、玄関や靴箱に置いておくと湿気を抑える効果があります。消臭効果もありますので、玄関のニオイ対策にもなり一石二鳥です。除湿剤を購入するより安上がりですし、キッチンの排水口のヌメり取りにも使えます。

玄関のカビ対策3:傘は乾かしてから収納する

濡れた傘をそのまま玄関の傘立てに入れておくとそれが湿気の元になります。傘を使ったら、必ず乾かしてから傘立てに収納するようにしましょう。また、傘立ては定期的に掃除をし、カビの温床となる汚れを残さないようにするのも大事なカビ対策です。

窓まわり

窓はカビが発生しやすい部位で、特に結露が発生する冬はカビ対策が必要です。カビを放置しておくと窓ガラスまわりのゴムパッキンにカビが入り込み、なかなか取れなくなるので、こまめにカビ対策をしておきましょう。

窓まわりのカビ対策1:タオルで水分を拭く

 カビを放置すると敷金が返らないかも?賃貸でしておくべき部位別カビ対策まとめ

窓まわりの水分を放置しておくとカビの温床になってしまうので、タオルや雑巾で水分を拭き取るようにしてください。冬は室内と室外の気温の差で結露が発生するので、1日に1回は水分を拭き取る必要があります。

窓まわりのカビ対策2:湿度が高くならないよう調整する

室内の加湿器も窓まわりに水分が溜まる原因となります。湿度が70~80%ぐらいになるとカビが発生しやすくなるので、湿度は50〜60%ぐらいを保つようにしましょう。湿度は感覚ではわかりにくいので、湿度計を置いておくと湿度が調整しやすいです。1,000円以下で買える湿度計もあるので、費用はそれほどかかりません。

 カビを放置すると敷金が返らないかも?賃貸でしておくべき部位別カビ対策まとめ
出典:DRETEC デジタル温湿度計 「オプシス」 ホワイト O-230WT

窓まわりのカビ対策3:消毒用アルコールで殺菌する

カビは水が好物ですので、カビが生えてしまった部位を水拭きしてしまうと、余計にカビを増やしてしまいます。消毒用アルコール(エタノール)には殺菌効果があるので、薬局などで買える無水エタノールを使ってカビを殺菌しましょう。無水エタノールと水を6対4の割合で薄め、スプレー容器に入れて吹き付けて拭き取るだけでカビ予防になります。

まとめ

カビを放置すると敷金から原状回復費を差し引かれてしまいますし、健康にもよくありません。カビは放置するほど落としにくくなるので、カビが発生しないように予防し、発生したらすぐに綺麗にするのが一番です。今回紹介したカビ対策はいずれも低予算&少ない手間でできるので、ちょっとだけカビ対策を意識するだけで室内のカビをかなり減らせます。

敷金返還に関わる善管注意義務違反については、別記事で解説していますので、そちらをぜひ参考にしてください。

参考:悪意がなければよいわけじゃない!敷金返還額に関係する賃貸の「善管注意義務」の注意ポイント