カーテンは意外に機能が豊富で、遮光、遮熱、遮音、消臭、UV(紫外線)カット、ウォッシャブル、防汚、防カビなどがあります。カーテンによって備わっている機能が異なるため、カーテンを選ぶ際は機能もチェックしておいた方がいいです。
カーテンにはどんな機能があるのか、まとめてご紹介したいと思います。賃貸住宅では自分でカーテンを用意しなければならないので、カーテンは必需品です。これから一人暮らしを始める方、カーテンを買い換えたい方は、デザインだけでなく機能にも注目して選んでくださいね。
生活の快適さを高めるカーテンの機能
遮光
通常のカーテンよりも光を遮る機能が高く、外から入ってくる光、または部屋の中の光を外に漏らさないようにしてくれます。朝ゆっくり寝ていたいのに、カーテンを透けて入ってくる朝日が、眩しくて起きてしまう…といった悩みのある方におすすめです。
遮光機能は一般社団法人日本インテリアファブリックス協会(NIF)が表示共同化のために統一しており、採用しているカーテンには商標登録したマークが記されています。遮光率 99.40%以上の遮光性を有することが基準となっており、1〜3級の等級で示されます。等級によって遮光レベルが異なるため、購入する際はどの等級なのか確認しておきましょう。
1級:遮光率が99.99%以上
人の顔の表情が認識できないレベル
2級:99.80%以上99.99%未満
人の顔あるいは表情がわかるレベル
3級:99.40%以上99.80%
人の表情はわかるが事務作業には暗いレベル
出典:NIF機能性表示マーク
遮熱
遮熱は放射を妨げることで、主に夏の熱の侵入を防ぐための機能です。太陽熱が室内に入ってくるのを防いでくれるので、夏の暑さが緩和できます。熱の侵入量を下げることで室温が上がりにくくなるため、冷房効率が上がり光熱費の削減効果も期待できます。
断熱と混同されがちですが、断熱は伝わる熱量を小さくすることで、室外からの熱の侵入を防ぐだけでなく、室内の熱を逃がさない働きもするので夏だけでなく冬も機能を発揮します。
遮熱機能は遮光機能と同じく、NIFの商標マークで示されています。基準は遮熱率が25%以上(小数点第1位四捨五入)、かつ遮光率99.4%未満(採光率0.6%以上)となっています。
遮音・防音
遮音・防音は音を遮る、または音を吸収することで聞こえる音を下げます。窓は壁よりも薄いため、外からの騒音が室内に、反対に室内の生活音が室外に伝わりやすいです。遮音・防音機能を持つカーテンを設置することで、外からの騒音、室内から漏れる音を下げる効果があります。ただし、車や電車の音、工事の音などの振動を伴う低音は遮音・防音カーテンで防ぎきるのは難しいです。
消臭
カーテンは臭いを吸着しやすく、近づいて臭ってみると意外と臭います。臭いを分解してくれる消臭機能を持つカーテンがあり、お部屋の気になる臭いのレベルを下げてくれます。化学吸着タイプや光触媒タイプがあります。消臭カーテンはタバコを吸っている方や、ペットを飼っている方におすすめです。
中にはシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドやトルエンなどのVOC(揮発性有機化合物)の分解までしてくれるものもあります。臭いや有害物質など、目に見えないものを吸着・分解してくれるので、お部屋の空気がクリーンになります。
UV(紫外線)カット
UV(紫外線)はカーテンを通り抜けてくるので、通常のカーテンではUVを遮断しきれません。UVカット機能を持つカーテンは、UVを大幅にカットしてくれるので、日差しが強く差し込むお部屋に住む方におすすめです。
UVカット機能はカーテンによってカット率が異なるので、購入する際はどのレベルまでカットできるのか確かめておきましょう。
防炎
難燃性繊維などで燃えにくいように加工しています。あくまでも燃えにくいというだけで、完全に炎を防げるわけではありません。消防法施行規則に基づく防炎性能試験に適合しているカーテンには、防炎マークが示されています。
お手入れがしやすいカーテン
ウォッシャブル
NIFが商標マークで示しており、家庭用洗濯機において丸洗いが可能で、寸法変化率、染色堅牢度、外観の判定基準に適合するカーテンに表示されています。ウォッシャブルでないカーテンを洗濯機で洗うと色落ちしたり、縮んだりしてしまうことがあるので、洗濯機で丸洗いしたい方はウォッシャブルマークが表示されているカーテンを選びましょう。
はっ水
はっ水カーテンは、生地の表面にフッ素加工を施すことで水をはじきます。水分が溜まるとカビが発生しやすくなるので、はっ水機能はカビ防止に役立ちます。NIFの商標マークで表示されています。
防カビ・結露防止
カーテンは窓の結露の影響でカビが発生しやすいため、カビを防ぐには、防カビ・結露防止の機能を持つカーテンがおすすめです。防カビ機能はカビの増殖を抑えてくれるので、はっ水機能よりもカビを防止できます。
防汚
ゴミやホコリなどの汚れがつきにくく、また汚れが落ちやすいように加工されています。汚れを防ぐ防汚性(ソイルリリース)マークと、汚れが落ちやすい防汚性(ソイルガード)マークがあります。
制電
制電機能は繊維の電気抵抗を小さくすることで、ゴミやホコリなどの汚れがつく原因となる静電気を抑える効果があります。カーテンを頻繁に洗わないですし、意外と汚れがつきやすいため、汚れを防止したい方には制電機能を持つカーテンがおすすめです。制電機能もNIFの商標マークが使われています。
まとめ
このようにカーテンにはさまざまな機能があり、カーテンによって備わっている機能に差があります。カーテンはただ外からの視界を遮るだけでなく、選ぶ機能によって生活が快適になり、お手入れを楽にしてくれる便利な家具です。遮光、遮音、防汚などの機能はマークで表示されているので、カーテンを購入するときにはどんな機能があるのか確認してみてください。