9/24は畳の日!気持ちよい畳を保ち、敷金も減額されないよう知っておきたい畳のお手入れ基礎知識

9/24は畳の日!気持ちよい畳を保ち、敷金も減額されないよう知っておきたい畳のお手入れ基礎知識

畳は、古くは平安時代から伝わる日本特有の敷物であり、あの独特の匂いを嗅ぐと落ち着く、もしくは実家や祖父母の家を思い出すという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな畳ですが、時代の流れからか、正しいお手入れ方法や使用方法を知らない方が多くなってきました。通常の使い方をしていれば問題ありませんが、畳が異常に劣化していると退去時に敷金が減額されてしまうこともあります。そうならないためには、日頃のお手入れが肝心です。

そこで今回は、畳の正しいお手入れの方法を解説していきます。畳のお手入れをきちんとしていれば敷金の減額を避けられます。間違ったお手入れをすると畳の劣化を早めてしまうので、これから解説する正しい知識を知った上でお手入れをしましょう。

9月24日は畳の日

9月24日は「畳の日」だとご存知でしたか? おそらく多くの方はご存知ないかと思います。9月24日は環境衛生週間の始まりの日である「清掃の日」でもあることから、「畳を綺麗にしてほしい」という願いを込めて「畳の日」として制定されました。

また、実は「畳の日」は年に2回あり、4月29日も「畳の日」となっています。畳の原料であるイ草が育つと緑色になるため、全国畳産業振興会が「みどりの日」と同じ4月29日に申請を出しました。

いずれの「畳の日」も、畳がいかに敷物として優れているかをPRする日となっています。特別何かしなければならないということはありませんが、畳を干すなど、畳のメンテナンスをするきっかけにしてみてはどうでしょう。

畳が異常に劣化していると敷金から減額される?

畳や壁紙などは使っていくうちに劣化するのが当たり前のため、常識の範囲内での使用であれば劣化しても敷金から差し引かれることはありません。

しかし、借主には「善管注意義務」の責任があり、民法400条で「賃借人は、賃借物を善良な管理者としての注意を払って使用する義務を負う」と定められています。借主は部屋を綺麗に掃除する義務があり、それを怠ると原状回復の費用として敷金が減額される場合があります。

たとえば、水漏れが発生しているのに放置して室内の一部を腐らせてしまった場合、「善管注意義務」を怠ったとみなされます。同じく、畳の掃除を怠り、劣化を早めてしまった場合は「善管注意義務」を怠ったと判断されても仕方ありません。

これは大家さんのさじ加減ひとつ、という部分もあるのですが、通常考えうる範囲を超えて畳が劣化していた場合、敷金から差し引かれる可能性が高くなります。敷金返還はトラブルになりやすいので、トラブルを回避するためにも畳をはじめ、部屋は綺麗に使うように心がけましょう。

畳のお手入れ方法まとめ

 9/24は畳の日!気持ちよい畳を保ち、敷金も減額されないよう知っておきたい畳のお手入れ基礎知識

畳の目に沿って掃除機をかける

畳に掃除機をかけるときは、畳の目に沿ってかけるのが基本です。畳の目に逆らって掃除機をかけると傷みやすくなるので、必ず目に沿ってかけるようにしましょう。

また、掃除機ロボットは畳の目に沿って掃除してくれるわけではないので、畳の傷みが早くなってしまう恐れがあります。畳でも使えないことはないですが、傷みを考えると使用は避けた方が無難でしょう。

乾いた雑巾か硬く絞った雑巾で拭く

畳を水拭きすると湿気を含んでしまってカビが発生しやすくなります。また、畳の光沢が失われてしまうので、水拭きはしないでください。

畳を拭くときは、乾いた雑巾か硬く絞った雑巾を使いましょう。掃除機をかけたあと、乾拭きするのが正しい畳のお手入れの方法です。

湿気が溜まらないように窓を開けて風を通す

湿気が溜まるとカビが発生してしまうので、晴れた日は窓を開けて風を通すようにしましょう。日中働いている方は昼間、窓を開けるのは難しいと思いますが、帰ってきてからで大丈夫ですので窓を開けてしっかり換気することをおすすめします。

また、梅雨の時期は雨が多く湿気が溜まりやすい上に、雨で窓が開けられないという畳には厳しい季節です。エアコンの除湿モードを使う、または除湿機で除湿をするようにしましょう。

いずれにおいても、湿気は大敵なので溜まらないよう注意が必要です。

年に2回は畳を干す

頑張って窓を開けて風通ししてるし、除湿してるから大丈夫!と思いたいところですが、それだけでは床下の湿気は飛ばせません。可能な限り定期的に干しましょう。難しい場合は、最低でも年2回は畳を上げて干すことをおすすめします。およそ、一度も畳を上げたことがない方が多いと思いますが、畳は絨毯やカーペットと同じく定期的に干すものです。

ベランダが狭く、畳を干すスペースがない場合は、何かを挟んで畳をしばらく浮かしておくだけでも随分違います。床下の湿気は畳を上げないと飛ばせません。手間ではありますが、たまに干してあげてください。

カビが生えたときのお手入れ

畳にカビが生えてしまったら、消毒用エタノールや消毒用アルコールを布に染み込ませて拭き取ってください。カビがなくなったら、水分が残らないように乾拭きをします。

繰り返しになりますが、水拭きすると湿気が溜まってしまうので、水拭きは絶対にNGです。畳に飲み物をこぼしてしまったら、水分が残らないようにすぐに乾拭きをしてください。

畳の注意点

絨毯やカーペットは敷かない

畳の上に絨毯やカーペットを敷くと、畳の呼吸が妨げられてカビやダニが発生しやすくなります。もし敷く場合は、通気性が高いものを選び、定期的に絨毯やカーペットを干して、畳の呼吸も促してください。

直射日光を避ける

直射日光を浴びると、畳が変色してしまいます。日差しがあたる場合は、カーテンをして直射日光を避けるようにしましょう。

重い家具は直接置かない

脚がある家具を畳に置くと、その脚部分の畳が凹んでしまいます。重い家具を置くときは板敷きをするなど、直接置かないようにしましょう。

まとめ

賃貸マンションはフローリングが多いですが、築年数が古いマンションやアパートでは畳の部屋もたくさんあります。しかし、畳はフローリングにはない優しい肌触り、イ草の心地よい香りを楽しめるというメリットもありいいものです。

畳敷きのマンションに住んでいる方、これから住む方は、正しいお手入れをして敷金が減額されないようにしましょう。