武蔵小山の魅力は“都会なのに下町感“ バーのスタッフに話を聞いた

武蔵小山の魅力は“都会なのに下町感“ バーのスタッフに話を聞いた

東急電鉄目黒線の武蔵小山。山手線沿線の「目黒駅」まで電車で3分、距離にして1.9kmという好立地でありながら、目黒と比べて平均家賃相場が1~2万円も安いこともあり、人気が高いエリアです。

今回はそんな武蔵小山に根を下ろして7年のバー「武蔵小山商店」のスタッフである、ムサコ歴7年の“ゆきちゃん”に武蔵小山の魅力を教えてもらいました。

都会の中の“下町感”

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―― ズバリ、武蔵小山の魅力って何だと思いますか?

ゆきちゃん:一言でいうと、“下町感”ですかね。目黒にも近くて都心へのアクセスも良いんですけど、人情があるというか。道端で会った人に挨拶するのも普通だし、地方出身の人には特に馴染みやすいあったかい街だなって思います。

―― どうして、そういった“あったかさ”があるんだと思いますか?

ゆきちゃん:よくお客さんからも“ムサコ歴○年”っていう話題が出るんですけど、この街では「武蔵小山にどれだけ長く住んでいるか」がステータスになるんですよね。それだけ街の人が武蔵小山を愛しているってことなんだと思います。かと言って、排他的な雰囲気もなく、“よそもの”も優しく迎え入れてくれるので。

―― 長く住まわれている方も多いんですね。昔ながらのお店も多かったり?

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ゆきちゃん:そうですね。古くから続く名店も多くて、「牛太郎(ぎゅうたろう)」や「寅よし(とらよし)」なんかはちょっとした観光地になっています。常連さんしか知らないルールも多いんですよ。牛太郎では「何、飲む?」って聞かれるまでオーダーしちゃいけないとか(笑)。

―― それ、すごいですね(笑)。

ゆきちゃん:面白いですよね。あとは、武蔵小山のお店同士も仲が良くてネットワークができているのも、あったかさの理由の1つかなって思います。休みの日はそれぞれの店のオーナーが武蔵小山のお店を行き来するし、お客さんも被っていることが多いので、どこかの店に行けば必ず誰かに会える環境で。そういう意味では寂しくないので、1人暮らしの方に向いているかなと思います。

ゆきちゃん:あぁ、あとね、店を出てくときに「行ってらっしゃい」って言うんです。

―― え、どうしてですか?

ゆきちゃん:また帰ってきてほしいので。実際に、「他でご飯食べてまた戻ってくるね」っていうことも全然ありますよ。

―― あったかいですね。

飲み屋が多い“出会い”の街

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―― お店同士の仲が良いというお話でしたが、どういったお店が多いんですか?

ゆきちゃん:ご飯を食べるお店も多いですけど、やっぱり飲み屋が多いですよ。なので、のん兵衛にはたまらない街だと思いますね。

お客さんの中に武蔵小山から自転車で10分くらいの洗足に引っ越した人がいるんですけど、「洗足には飲み屋がないから」ってわざわざ武蔵小山に飲みに来るほどで(笑)。

―― 1人で飲みに来ても大丈夫な雰囲気ですか?

ゆきちゃん:武蔵小山のお店は男性も女性もお1人でいらっしゃる方が多いですよ。しかもお1人で来ても、結局すぐに居合わせたお客さん同士が仲良くなっちゃうので楽しいと思います。

仲良くなったお客さん同士で後日サッカー観戦に行ったり、その場で別のお店に飲みに行ったりっていうこともよくありますね。中には飲み屋で出会って、付き合って結婚したカップルもいるんですよ。

―― すごい! 武蔵小山のお店が男女の出会いの場になっているんですね!
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ゆきちゃん:そうそう。あとは恋愛だけでなく、お仕事にも繋がるケースもけっこう多いみたいで。この辺りはフリーで働いている方も多いので、意気投合してお仕事の発注に繋がったケースを何度も見ています。

―― お店はどのくらい遅くまで賑わっているんでしょうか?

ゆきちゃん:皆さん帰りが遅いので、23時くらいから混み出しますね。なので、夜遅くからでも十分楽しめます。

あとは、皆さん本当に飲みが好きなので、“4軒ハシゴ”とかも基本なので(笑)。翌日が休みの日は特に朝まで賑わっていますよ。

武蔵小山商店のオーナーは界隈の“ゆるキャラ”的存在

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―― 武蔵小山商店さんはどういったお店なんでしょうか?

ゆきちゃん:バーですね。ここのオーナーが“よっしー”って言うんですけど、武蔵小山界隈の“ゆるキャラ”みたいな人で、みんなに愛されていて。1人で来る方も多いですし、一般的なバーよりも入りやすい雰囲気なんじゃないかなと思います。

―― 店内の音楽も、“いわゆるバー”のようにしっとりしたクラシックとかじゃないですもんね。

ゆきちゃん:そうそう。わたしも歌手なんですけど、よっしーがめちゃくちゃ音楽に詳しいんです。オールジャンルどの年代も行けて、お店のお客さん全員で大合唱し始めることもありますよ(笑)。

―― 楽しそうですね。

ゆきちゃん:このあたりは音楽好きも多いんですよね。近くの「HEYMATCAFE(ハイマットカフェ)」では、2~3ヵ月に1回「武蔵小屋LOVERS」という投げ銭制のライブをやっていて。キャッシュオンデリバリーでお酒を飲みながら楽しめますし、お酒好きで音楽好きなら武蔵小山は天国だと思いますよ。

あと、実はわたし自身も、サニーちゃんという女の子と「サニ子とゆき子 」っていう弾き語り対決イベントを毎月やっているんです。実際、活動していても応援してくれるお店や人が多いので励みになっていますね。

―― あれ、これは何ですか?

駄菓子です。よっしーが好きみたいなんですが、投げ銭制で特に金額は決まってないのでお好きに……そこの箱にお金を置いてみてください。

――ここ、ですね……?

 武蔵小山の魅力は“都会なのに下町感“ バーのスタッフに話を聞いた

……

 武蔵小山の魅力は“都会なのに下町感“ バーのスタッフに話を聞いた

―― かわいい……!

ハイソな本町1~3丁目 味のある5~6丁目

―― 武蔵小山に住むなら、どのエリアがオススメですか?

ゆきちゃん::やっぱり本町の中でも1~3丁目までは駅に近いので、何となくハイソなイメージですよね。5、6丁目になると「学芸大学駅」寄りになって、ちょうど駅と駅の間になるので、駅からだと歩いて15分くらいかなという感じです。

「自転車使おうかどうかの微妙な距離」なので、飲んで帰るとなると少し億劫かなっていう。

―― そこでも飲み基準なんですね(笑)。

ゆきちゃん:そうですね(笑)。でも5~6丁目だと、2路線使えるっていう意味では便利だし、味があって良いんですよ。駅から離れていると言っても、徒歩にして5分くらいですし、その分お安く住めますしね。

―― 参考にしてみます。ありがとうございました!

街の名前を看板にも掲げている「武蔵小山商店」。この地に根を下ろして7年ということでしたが、インタビュー中に常連さんからもお話を伺うなど、地元に愛されていることがわかるお店でした。

都会の中にある“下町”、武蔵小山。音楽が好きで、お酒が好きで、少し寂しがり屋な1人暮らしの人間には、これ以上もない立地かもしれません。

店舗情報

  • 店名:武蔵小山商店(むさしこやましょうてん)
  • 住所:東京都品川区小山3‐2‐5
  • 電話番号:03-6451-2258
  • URL:http://musakoshoten.jimdo.com/

武蔵小山の街情報

▶︎交通

  • 池袋まで……約29分
  • 新宿まで……約20分
  • 渋谷まで……約13分

▶︎平均家賃

  • 1R……9.17万円
  • 1K……8.7万円
  • 1DK……9.84万円
  • 1LDK……14.7万円
  • 2K……9.31万円
  • 2DK……11.7万円

参考:武蔵小山の賃貸物件
(※2016年8月10日時点の情報です)