実は家賃に大差ない?新築・築浅の賃貸物件の定義とメリット・デメリットまとめ

実は家賃に大差ない?新築・築浅の賃貸物件の定義とメリット・デメリットまとめ

「引っ越しをするなら新築・築浅物件がいい!」という方は多いでしょう。新築・築浅は内装も外装も綺麗ですし、設備も充実していればなお良しなので、引っ越しをするなら新築・築浅は選択肢に入れたいですね。

ところで、新築と築浅の定義はご存知でしょうか? それぞれ違う言葉ですので、定義も異なっています。新築と築浅の定義を解説した上で、メリットとデメリットを解説します。これから物件探しをされる方、新築と築浅に限定して探される方は必見です!

新築物件の定義

新築物件は「完成後1年未満」、かつ「これまで一度も入居したことがない」物件を指します。これは「住宅の品質確保の促進等に関する法律」の第二条第2項において定義されている事項で、完成してから1年を超えると新築ではなくなりますし、一度でも入居したことがある物件は新築とは呼べない決まりになっています。

この法律において「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)をいう。

出典:住宅の品質確保の促進等に関する法律

築浅の定義

不動産広告では、新築に類似する「築浅」という表現も使われます。意味としては、「建築されてからの年数が浅い」ということですが、築浅は明確な定義はなく、新築のように何年以内であるはっきりとした定義がありません。新築ではないので建築から1年は過ぎていますが、建築年数が比較的浅いということで築浅という表現が用いられます。5年としている物件もあったり、10年としている物件もあったり、貸主や管理会社の意向によって年数が異なります。

不動産情報サイト事業者連絡協議会(RSC)が行った「不動産広告に関するアンケート」によると、45%の方が「築浅」=「5年まで」というイメージを持っているようです。「3年まで」と考えている方が27.1% 、「10年まで」と考えている方が10.7%となっていて、アンケート結果からも人によって築浅の捉え方が違っていることがわかります。築浅という表記だけでは築年数はわからないので、建築されてから何年以内であるかはその都度確認した方がよいでしょう。

参照:一般消費者対象「不動産広告に関するアンケート」調査結果

新築・築浅物件のメリット

 実は家賃に大差ない?新築・築浅の賃貸物件の定義とメリット・デメリットまとめ

新築・築浅物件は、古い物件と比較するとこんなメリットがあります。新築・築浅であるかはひとつの賃貸物件選びの判断要素となりますので、新築・築浅物件のメリットを知っておくと物件選びに役立ちます。

新築・築浅物件のメリット1:内装も外装も綺麗

新築なので当然ですが、内装も外装も綺麗であるのが第一のメリットです。新築の場合はまだ誰も住んだことがないので、まっさらな状態の部屋に住める心地よさがあります。未入居なら汚れもないので気持よく使えます。

築浅は新築と比べると新しさは劣るものの、比較的綺麗な物件が多いです。先にも説明した通り、築浅には明確な定義がないので、築何年であるかは確認しておきましょう。

新築・築浅物件のメリット2:設備が充実している

新築・築浅物件は最新の設備を備えているところが多く、古い物件と比較すると住み心地の良さがメリットとなります。オール電化、IHクッキングヒーター、浴室乾燥機、オートバス、ウォークインクローゼットといった住居設備から、オートロック、防犯カメラ、モニター付きインターホンなど防犯設備が整っている物件が多いです。防犯を重視される方は、新築・築浅物件を中心に探してみてください。

新築住宅は既存の物件と差別化を図るために設備を充実させていることが多く、断熱や防音の精度を高めていたり、シックハウス対策として無垢材を取り入れている物件もあります。一口に新築といっても設備内容はさまざまなので、いろいろな物件を比較してみてくださいね。

新築・築浅物件のメリット3:家賃に大差ない場合が多い

「新築は家賃が高そう」というイメージを持たれている方は多いと思いますが、実は家賃に大差ない場合も多く、中には入居率を高めるためにフリーレントを採用していたり、礼金なしにしている物件もあるので、物件によっては古い物件よりも割安で入居できることあります。もちろん物件や設備の充実度によっては家賃を高めに設定している物件もありますが、新築だからといって必ずしも割高であるとは限りません。

フリーレントは一定期間の家賃を無料にするシステムです。詳しくは賃貸用語辞典で解説していますので、こちらをご参照ください。

参考:フリーレント / 賃貸用語辞典

新築・築浅物件のデメリット

「新しい住宅ならデメリットはないんじゃない?」と思われるかもしれませんが、物件によってはデメリットに遭遇することもあります。メリットの方が多いですが、少なからずデメリットもありますので、入居前に確認しておきましょう。

新築・築浅物件のデメリット1:住んでから問題がわかる場合がある

新築住宅の場合、物件によっては「瑕疵(かし)」=「隠れた欠陥」が後で発覚することがあります。建築会社の手抜き工事や不手際により、住んでから設備の不具合などの問題が発覚する場合もあるので、瑕疵のリスクが伴います。

古い物件は設備が劣化していることがありますが、新築時に瑕疵があったとしても多くの場合は対策済みなので瑕疵の心配は少ないです。未完成で内見ができず、部屋を見ずに契約をすると、そうしたトラブルに遭遇しやすいので、できれば内見をしてから契約をした方が安心です。

新築・築浅物件のデメリット2:シックハウス症候群のリスク

最近はシックハウス症候群に対する理解が高まっているので、対策をしている物件も増えていますが、新築住宅はシックハウス症候群になるリスクがあります。シックハウス症候群は住宅の建材に含まれているホルムアルデヒドなどの有害な化学物質を原因とするもので、頭痛、めまい、吐き気、倦怠感、アレルギーといった症状が現れます。新築やリフォームしたばかりの住宅は建材が新しいため、シックハウス症候群にかかる可能性が高いとされているので、新築住宅に入居した際は、数週間はしっかり換気をしておいた方がよいでしょう。

シックハウス症候群については別記事で解説していますので、詳しくはこちらをご参照ください。

参考:賃貸だって無縁じゃない!シックハウス症候群の原因と対策まとめ

まとめ

新築・築浅は内装・外装が綺麗で、設備が充実しているのが大きなメリットです。最近は新築・築浅でも家賃がそれほど高くない物件が増えているので、新築は高いという先入観を捨てて探してみるのがよいかと思います。古い物件と家賃が大差ないなら、設備が充実している新築・築浅に住みたいですよね。

「引っ越しするなら絶対新築がいい!」という方は、以下の特集から新築、または築浅物件を探してみてくださいね。

参考:新築・築浅物件特集