貯金は早めに始めるにこしたことはありません。将来、苦しい思いをしたくないのであれば、新社会人になってすぐに貯金を始めたほうがいいでしょう。
しかし、新社会人のお給料は高くないですし、一人暮らしをするのであれば家賃の負担が増えるので、「いくらあれば貯金できるのだろうか」と不安に感じている方は多いかと思います。
本記事では、年収300万円(額面)をベースに、貯金をするための家賃の目安を解説します。家賃の金額によって貯金額のしやすさが変わってくるので、これから一人暮らしを始める方は、ぜひ参考にしてください。
オール電化の賃貸は光熱費が安いので節約がしやすいです。節約して貯金をしたい方は、以下のページからオール電化対応の賃貸を探してみてください。
家賃は収入の3分の1が目安
一般的に、家賃は収入の3分の1以下に抑えるのがよいとされています。年収、または月収の3分の1を家賃に充てると考えてください。
ここで注意したいのは、額面ではなくて手取りの3分の1だということです。額面は税金や保険料が差し引かれる前の金額、手取りは差し引かれた後の金額を指します。
年収300万円から税金や保険料を差し引くと、実際に手元に入ってくる金額が少なくなるため、家賃は手取りをベースに計算してください。額面で計算すると、同じ3分の1でも手取りよりも家賃の割合が多くなってしまいますから。
仮に年収が300万円であれば、手取りは約250万円です。月収にすると20万円弱になります。その3分の1ですから、約6〜7万円が家賃に充てられる額です。
年収300万円で貯金する際の家賃目安
手取りが約250万円であれば、家賃は約6万円に抑えたいところです。それを超えると貯金額が減ってしまうので、家賃は収入の3分の1以下になるように考えましょう。
では、月収20万円で、家賃が6万円の賃貸に住むとしましょう。すると残りは12万円になります。
そこから食費、光熱費、交際費などを差し引くので、残りはそう多くはありません。月によって食費や光熱費、遊びに行く場所や回数によっても貯金できる額が変わってきます。
仮に食費が3万円、光熱費が電気・ガス・水道合わせて1万円、交際費が2万円だと仮定しましょう。合計6万円なので、残りも6万円です。さらに通信費がスマホとプロバイダ料金を合わせて1万円くらいかかります。
毎月5万円を貯金すれば、年に60万円になります。5年で300万円と考えれば悪くない金額です。
ただし、一人暮らしをしていると、ついつい外食が多くなったり、無駄遣いをしてしまったりするので、予定どおりに貯金をするのは難しいでしょう。一人暮らしを始めたときは自炊を頑張っていた人も、徐々に面倒くさくなって外食で済ませてしまうようになります。
月6万円、年間72万円を貯金しようと思ったら、無駄遣いはできません。家電が壊れたり、買い替えたり、想定外の出費もあるので、予定どおりにいかないと思っておきましょう。
ただ、月収の3分の1を貯金できるのはかなり優秀なほうで、一般的には月収の5分の1〜10分の1を貯金している方が多いようです。家賃・生活費・貯金を3分の1ずつ均等に割り当てるのが理想ですが、おそらく計画通りにはいかない方が大半でしょう。
無理のない貯金額を設定する
貯金をする上で大切なのは、「続ける」ことです。途中でやめてしまうのが一番いけません。
当たり前ですが、毎月少額でも貯め続ければ貯金は増えます。「コツコツ貯金する」のは意外と難しくて、ちょっと贅沢や無駄遣いをすると、あっという間に貯金はなくなるでしょう。
貯金を「続ける」ために、無理のない貯金額を設定してください。毎月、生活費をギリギリに抑えて貯金をするのはおすすめしません。
毎月1万円でもいいです。絶対に貯金できる最低額を決めておき、それに上乗せする形で貯金をしていきましょう。
さらに貯金を確実にするのであれば、貯金専用の口座を作ることをおすすめします。生活費と同じ口座に入れると管理が煩雑になり、気づくと使ってしまっていた…ということになりかねません。
貯金専用の口座にコツコツ入金する習慣が身につけば、通帳を見るのが楽しくなってきます。ある程度の貯金が溜まるとそれを崩したくなくなるので、無駄遣いもしなくなるでしょう。
生活費をシミュレーションしてから部屋探しをしよう
一人暮らしの生活費は、賃貸によって変わってきます。設備によって光熱費、通信費に差があるので、貯金をするなら生活費をシミュレーションしてから部屋探しをしましょう。
たとえば、オール電化の賃貸のほうが光熱費を安く抑えられますし、インターネット無料の賃貸なら通信費を節約できます。自炊をするなら、家賃が数千円高くなったとしても、キッチンが広くて使いやすい物件を選んだほうが続けやすいので、トータルで節約できるでしょう。
毎月数千円の差であっても、年額にすると数万円の差になります。長く住むほど差額が大きくなっていくので、貯金をするなら生活費を考えた上で部屋探しをしましょう。
おわりに:年収300万円でも貯金はできる
額面の年収が300万円であれば、手取りは約250万円になりますが、その額でも貯金は可能です。家賃を収入の3分の1以下にし、生活費を抑えれば貯金はそう難しくないでしょう。
ただし、一人暮らしは実家と違って食費や光熱費がかさむので、「貯金をする意思」がないとお金は貯まっていきません。自分へのご褒美が多い人は極力減らすようにしたり、なるべく自炊をするように努力したり、できる範囲で節約をしていきましょう。