原状回復費(げんじょうかいふくひ)
原状回復費とは
賃貸契約を結んで物件に入居する場合、必ず原状回復義務というものが発生します。物件の退去時、使用した設備を入居前の状態に戻さなければいけないというルールです。もし修繕が必要なほど著しい損傷があれば、そのまま次の入居者に引き渡す訳にはいきません。経年劣化によるものであれば貸主の責任で修繕しなければなりません。しかし賃借者の過失による損傷であった場合は、賃借者が修繕費を負担する必要があります。これを原状回復費といいます。
原状回復費にまつわるトリビア
過失による原状回復費は通常敷金から差し引かれます。しかし、原状回復費の対象外となる項目も多いです。例えば壁についた画鋲の穴は、日常生活を送るうえでやむを得ないものとして免除されます。日焼けによる畳や壁の変色、冷蔵庫やテレビの裏に面した壁につく黒い焼け跡も同様です。ただし勝手に取りつけたエアコンやウォシュレット、防犯カメラや不審者検知機などは、貸主の判断によって原状回復費を払って取り外さなければならない可能性があります。
原状回復費と引っ越しのカンケイ
原状回復費用は大体相場が決まっています。壁や天井の穴の場合、範囲によって異なりますが大体2～5万円です。ペットの爪の研ぎ跡など、クロスの張り替えが必要な場合は、1平方メートルあたり900～1200円の修繕費です。フローリングの凹み・汚れで張り替えが必要な場合は大体2～4万円です。それがクッションフロアだった場合、張り替え費として大体4～5万円かかります。よほど目立つものでない限りチェックされないこともありますが、普段から気をつけるに越したことはありません。
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