賃貸借契約における入居審査とは
入居審査とは、入居に足る人物かどうかチェックするための審査です。契約前には必ず行われるもので、この審査に通ることで初めて賃貸借契約を結ぶことができます。支払い能力が十分にあったとしても、この入居審査が通らないと契約自体できなくなってしまいます。入居審査のポイントについて分かりやすく解説しましょう。
入居審査とは?
賃貸借契約時には必ず行われる入居審査。これは貸主や不動産会社が独自に行なっているもので、文字通り「入居希望者を審査し、適当ではないと思われる人とは契約を交わさないようにする」というものです。この審査に通ることで晴れて契約を結ぶことができます。
何を審査されるの?
入居審査では大きく分けて2つのポイントをチェックしています。
1つ目は「支払い能力」です。大家さんにとっての収入は家賃であるため、支払いが滞るとそのぶん収入が減ってしまいます。家賃の滞納に備えて敷金を徴収しているのですが、あまりにも長期間の滞納が続いたり、また滞納が頻繁に起こると困るので、事前に家賃の支払い能力があるかどうかを確かめます。支払い能力で重要なのは、主に「収入」「職業」「連帯保証人」の3つ。家賃に対して収入が少ない方や、収入が不規則な職業の方、また連帯保証人に支払い能力が無い場合などは審査に落ちてしまうことがあります。ただし収入が少なくても貯蓄が十分にある場合や、学生や無職の人でも支払い能力のある保証人が居る場合は通過することが多いので、それほど警戒する必要はありません。なお、身内の人がいない場合などは保証会社が保証人の代行を行ってくれるサービスなども利用できる場合があります。
2つ目は「治安・風紀上好ましくないと思われる人物」です。支払い能力が十分であったとしても貸主や不動産会社が「この人に貸すのはリスクが高い」と思った場合は、審査に落とされてしまいます。大切なのは第一印象。だらしない格好をしていたり、横柄な態度をとっていると「近隣の住人と何かトラブルを起こすかもしれないし、貸すのはやめておこう…」と思われるかもしれません。人柄は非常に重要です。身なりを整えたり、しっかりと挨拶をするという基本的なことで十分。過剰に身構える必要はありません。
審査に落ちてしまったら?
もしも審査に落ちてしまった場合ですが、あまり気にする必要はありません。入居調査とは貸主と不動産会社が独自に行なっているものであり、他の貸主や不動産会社と結果を共有することはほとんどありません。前述したように、貸主や不動産会社の印象次第というところがあるので、落ちたからといって賃貸に住めなくなるわけではありません。他の物件ならば審査に通過するかもしれませんし、同じ物件であっても仲介する不動産会社を変えたら通過したというケースもあります。クレジットカードの審査のように厳しいものではないので、もし落ちてしまっても大丈夫。色々な物件に申請してみてください。
なお、審査に落ちた場合、その理由は教えてもらえないことになっています。