同じマンション内でも最上階、1階、角部屋、中部屋では環境が異なり、家賃にも差があります。どの部屋がいいかは求める条件によって変わるので、どんな部屋に住みたいか、どんな環境が理想か、家賃との兼ね合いで選ぶのが一番です。
最上階、1階、角部屋、中部屋のそれぞれのメリット・デメリットをまとめましたので、お部屋選びの参考に役立てていただければ幸いです。意外と知られていない1階や中部屋のメリットがなど、目からうろこの情報があるかも!?
最上階のメリット・デメリット
マンションの最上階に住むメリット・デメリットを紹介します。メリットだけでなく、デメリットもふまえて最上階を選ぶか検討しましょう。
最上階のメリット
最上階の最大のメリットは、他の階よりも見晴らしがいいことです。毎日美しい夜景が眺められる部屋は憧れますよね。周囲に視界を遮る建物がなければ、最上階では心地よい開放感と景色のいい眺めを楽しめます。
生活する上では、上階からの足音や騒音がありません。上階でドンドン騒がれる心配がないので、上階からの騒音に悩まされることはありません。
日当たりや風通しの面でも最上階は優れていて、北向きの部屋であっても室内は外からの光で十分明るくなります。むしろ南向きや西向きでは直射日光がきついので、環境によっては北向きがちょうど良かったりします。
冬は屋上から天井に熱が伝わるので、他の階よりも温かく過ごせます。断熱性は建物がどれぐらい断熱施工されているかにもよりますが、冬は最上階に利点があります。
最上階のデメリット
天井から熱が伝わりやすいと、夏場は室温が上昇しやすく冷房が効きづらくなります。
最上階はエレベーターを使わないと昇り降りできないので、通勤時間はエレベーターの待ち時間が長くなりますし、災害時にエレベーターがストップするとかなり大変です。日常生活でも外に出るのが億劫になり、元から出不精の方はますます出不精になってしまうかもしれません。
防犯面では最上階から空き巣が侵入しやすい点もデメリットです。上層階はお金持ちが住んでいるイメージもあります。外出する際は、必ず窓の鍵を締め、できれば窓の防犯対策もしましょう。
いろいろな特典がある分、賃料が高いことも最上階のデメリットです。
1階のメリット・デメリット
では1階にはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか? 防犯面では意外なメリットがあります。
1階のメリット
1階はエレベーターを使う必要がありません。引っ越しの家具や荷物の出し入れが楽で、日常の買い物でも車や自転車から荷物を運ぶ距離が短くて済みます。エレベーターがないので、通勤時間帯の混雑に巻き込まれないのも1階のメリットです。非常時はすぐに外に逃げることができますし、エレベーターが停止しても生活に支障をきたしません。
また、下層階は水圧が高いので、1階はシャワーの出がいいです。シャワーの出が弱いとなんだかすっきりしませんが、勢いがあると気持ちが良いですよね。
防犯面では、1階が狙われやすいように思われますが、空き巣は人目につくのを一番嫌がりますので、1階だから空き巣に狙われやすいとは限りません。
さらに1階は、上層階よりも家賃が低めに設定されていることが多いので、家賃を抑えられるのもメリットです。
1階のデメリット
1階は日当たりが良くありません。周囲に建物があるとさらに日はあたりません。例え南向きの部屋でも周囲の建物によっては、1日の日照時間が短くなります。
人通りが多い場所の1階は、人目が気になる点がデメリットでしょう。1階は下着泥棒の被害に遭いやすいので、女性の一人暮らしは特に要注意です。
また、夏は涼しいですが、冬は底冷えするので寒さが厳しくなります。湿気も多くなりがちなので、1階は寒さ対策と湿気対策が必要です。
角部屋のメリット・デメリット
一般的に角部屋は人気です。メリットも多いですが、当然デメリットもあります。
角部屋のメリット
角部屋は隣室がひとつなので、騒音のリスクがひとつ減ります。中部屋は両隣から騒音がすると落ち着かないこともありますが、角部屋なら騒音に悩まされるリスクがひとつ少減りますし、こちらも生活音を最低限気を配っていれば苦情を言われる心配がないので生活はしやすいでしょう。
角部屋は側面が窓になっている部屋が多く、中部屋よりも日当たりは良好です。隣り合っている建物側の角部屋だと日当たりはあまり期待できませんが、外側に建物がない角部屋なら採光性は高く、昼間は太陽光で室内が十分明るくなります。
また、中部屋よりも窓を多く設けられる分、通気性も期待できます。ベランダ以外に窓があるのは角部屋の特権です。
角部屋のデメリット
角部屋は日当りと通気性が良い反面、断熱面で中部屋に劣ります。外壁側が外気に接している分、壁や窓を通して冷気や熱気が室内に伝わってくるので、冬は寒く夏は暑いという環境になってしまいます。冬は外壁側の窓に結露が発生するので、窓枠にカビが発生しやすいのも角部屋ならではの悩みです。
また、外壁側に窓があることで家具の配置がしづらくなり、レイアウトが限定されてしまうことがあります。窓をタンスなどの大型家具で塞いでしまうと通気性が悪くなり、結露によって家具の裏面にカビが発生しやすくなるので注意が必要です。
一般的に角部屋は家賃が高めに設定されていることが多いので、中部屋よりも家賃が高くなりがちな点もデメリットとして挙げられます。
中部屋のメリット・デメリット
中部屋は、角部屋に比べると人気はありませんが、いいところがたくさんあります。
中部屋のメリット
先ほど角部屋は断熱性能がデメリットになると説明した通り、角部屋よりも中部屋が断熱性の面では勝ります。両隣が部屋になっている中部屋は、外気と接触する面積が少ないため外気の影響を受けにくいのです。中部屋は冷暖房効率が良いため、角部屋よりも光熱費を抑えられます。
結露に関しても、ベランダと外壁側の窓の両方の結露の心配がある角部屋に対し、中部屋はベランダぐらいしか結露を心配しなくて済みます。家具も配置しやすいので、角部屋よりもレイアウトの自由度が高いでしょう。
家賃が割増されることがあまりないので、角部屋よりも家賃が低めの場合が多いです。
中部屋のデメリット
中部屋は両隣に部屋があるので、両隣の騒音に悩まされることがあります。こちらも生活音に気を配らなければなりません。防音対策がされているマンションならあまり生活音を気にしなくて済みますが、防音性が低いマンションの中部屋はどうしても気を使います。
中部屋の採光と通気はベランダぐらいないので、採光性と通気性の面では角部屋に劣ります。窓の数が少なく開放感をあまり感じないのも中部屋のデメリットです。
まとめ
最上階、1階、角部屋、中部屋にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、どの部屋が一番いいかは一概には言えません。景色の良さを求める方は最上階、日当たりと通気性の良さを求める方は角部屋、出入りのしやすさなど利便性を求める方は1階、断熱性能を求める方は中部屋といったように、ご希望の条件に応じて最適な部屋をお選びいただければと思います。
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