
「自分は若くて健康だし、バリアフリーなんて無縁だ」なんて思っていませんか?
しかし、突然の事故や病気で車椅子生活になってしまう可能性はゼロではありません。そんな事態になってから、はじめてバリアフリー住宅について調べ出すのは大変でしょう。また、自分自身のためだけでなく、おじいちゃんやおばあちゃんに相談された時に、どういったポイントを見てバリアフリー住宅を選べばいいのか教えてあげられるといいですよね。
そこで今回は、バリアフリー住宅の賃貸物件を探す際のポイントをまとめましたので、この機会にバリアフリー住宅について考えてみませんか?
バリアフリー住宅のチェックポイント
バリアフリー住宅のチェックポイントは、大きく分けると6つあります。いずれも安全に、そして快適に暮らすために欠かせないポイントですので、漏れなくチェックしていただければと思います。
バリアフリーのポイント1:住宅内の段差が少ない

車椅子だとちょっとした段差でも進行の妨げになりますし、高齢になるとつまづいてケガをしてしまうことがあります。危険を減らすためには、段差がない住宅が理想です。
完全に段差のない住宅というのは難しいですが、段差が少なかったり、段差が低めに設定されている住宅を探しましょう。高齢者が段差でつまづくと、骨折してしまうこともありますので、これくらいの段差は大丈夫だろうと高をくくらないようにしてください。
バリアフリーのポイント2:浴室のバリアフリー
浴室は転倒すると大ケガをする可能性が高い場所です。浴室の入り口の段差につまづいて転倒してしまうこともあるので、できれば浴室と脱衣所のに段差がない住宅を探しましょう。
浴室内で足を滑らせて転倒する危険性もあるので、滑りにくい床材を使っている、または手すりがあると安心です。高齢者が浴室内で転倒して大事故になるケースも多く、転び方が悪いと骨折したり、床や湯船で頭をぶつけてしまう危険性もありますので、浴室のバリアフリーは必ずチェックしておきましょう。
床からの高さが低めに作られているユニットバスもあります。ユニットバスと床の高低差が高いと、湯船をまたぎにくいですし、またぐ時に転倒してしまう恐れがあります。バリアフリーのことを考えるなら、低床式ユニットバスの住宅がおすすめです。
入浴台や浴槽台など、後付できるバリアフリー対策もあります。賃貸住宅は勝手にリフォームができないので、こうしたバスアイテムで転倒防止し、安全性を高めるのが効果的です。
バリアフリーのポイント3:ヒートショック防止
浴室は転倒だけでなく、温度差によるヒートショックの危険も潜んでいます。ヒートショックは急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、脳出血、脳梗塞、心筋梗塞などを起こすことがあります。
冬の浴室は室内と浴室内の温度差が大きく、ヒートショックが起こる可能性が高くなります。浴室暖房乾燥機が備わっている浴室なら、あらかじめ浴室内を暖めておくことができるので、ヒートショックを予防することができます。浴室暖房乾燥機付きの賃貸住宅もたくさんありますので、ヒートショック予防のためにも、浴室暖房乾燥機も物件探しの条件に加えることをおすすめします。
ヒートショックが起こるのは浴室内だけではありません。トイレも温度差が大きくなりやすい箇所なので、ヒートショックが起こる可能性があります。ヒートショックを予防するために、暖房付きのトイレ、または暖房便座に対応しているトイレであることが理想です。ヒートショックに関わらず、冬のトイレは寒くて辛いので、暖房付きや暖房便座のトイレである方がいいですよね。
バリアフリーのポイント4:開口部や廊下は広めがいい

開口部や廊下の幅が狭いと車椅子で動きにくいので、バリアフリーのことを考えるなら、玄関やトイレなどの開口部と廊下が広めに作られている住宅であることが理想です。車椅子で室内を移動するにはある程度の幅が必要ですので、室内の移動のことを考えて、開口部と廊下が広めの部屋を探しましょう。
バリアフリーのポイント5:開き戸より引き戸
開き戸の場合、車椅子で出入りするのは非常に不便です。特に車椅子で手前にドアを開きにくいので、引き戸だったら…と思わずにはいられないでよう。引き戸であれば車椅子でも簡単に開閉できるので、引き戸の方が断然便利です。
子供がいらっしゃるご家庭の場合、開き戸で子供が指を挟んでケガをすることがあるので、子供の安全のことを考えて引き戸の住宅をお選びいただく方が良いかと思います。
バリアフリーのポイント6:手すり

出典:ハイロジック 木製手すり
手すりの簡単に設置できるバリアフリーの道具でありながら、非常に高いバリアフリー効果があります。高齢になると手すりがある方が廊下を歩きやすいですし、浴室内やトイレ内で立ち上がる時も手すりがあると助かります。また、手すりは浴室内やトイレ内での転倒防止にもなるので、手すりがあった方が断然安全性が高くなります。
後付だと費用がかかりますし、大家さんの許可が必要になるので、できれば元から手すりが備わっている賃貸物件がいいですね。
まとめ
バリアフリー住宅は安全性に配慮して設計されているので、今現在バリアフリーを必要としていない方にもメリットがあります。浴室内での転倒は誰にでも起こることですので、住宅内での転倒事故を防ぐために、バリアフリー住宅を選ぶことをおすすめします。
バリアフリー住宅をお探しの方は、以下の特集からバリアフリーに対応している賃貸住宅を探してみてくださいね。
