
新卒で初めての一人暮らし。どんな新生活が待っているのか、ドキドキワクワクしますよね。新生活が充実するかどうかは、物件選びが重要なカギを握っています。物件選びで失敗すると、新生活でいきなりつまずいてしまいかねません。
新卒でこれから一人暮らしをはじめる方のために、注意したい物件探しの6つのポイントを解説します。はじめての物件探しなので勝手がわからないことばかりだと思います。あらかじめ注意点を知っておくことで、よくある失敗を防ぐことができます。新生活を幸先良くスタートするために、上手な物件選びの方法を押さえておきましょう!
(1)手取り額を把握する

物件を探す前に、「手取り額」がいくらなのかを把握しておきましょう。「手取り額」と「額面」では、手元に入ってくる金額が違ってきます。まずは、「手取り額」と「額面」の違いについて説明したいと思います。
額面
「額面」は、基本給、交通費などの各種手当、残業代を合計した金額です。源泉徴収される前の金額で、一般的には求人広告で表記される「給与」は「額面」を指していることがほとんどです。
手取り額
会社が毎月のお給料から源泉徴収をし、代わりに社会保険料、所得税、住民税を国に納めています。「手取り額」は「額面」から源泉徴収し、社会保険料、所得税、住民税などが差し引かれた後の金額を指します。つまり実際に手元に入ってくる金額のことです。
手取り額で家賃を考える
源泉徴収される前の「額面」で家賃や生活費を考えてしまうと、予定していた金額と実際に振り込まれる金額が違ってしまい、家賃によっては生活が逼迫してしまいかねません。「手取り額」で家賃を考えておくと、そうした手痛いミスを防ぐことができます。
新卒で初めてのお給料にワクワクしていたのに、求人広告で表記されていた金額より少なくてがっかり…といった経験をした先輩方は多いことでしょう。「手取り額」で考えていればがっかりせずに済みますし、無理して家賃が高い物件を選ぶ必要もありません。新卒の方は、物件を探す前に「手取り額」がいくらなのかを計算しておきましょう。
(2)家賃は余裕を持って設定する
「手取り額」がわかったら、次は家賃を設定してみましょう。よく「家賃は給料の3分の1」が妥当であるといわれますが、本当にそうでしょうか? 手取り18万円を例に、毎月の支出を考えてみます。
【月収18万円】
家賃:6万円(給料の3分の1)
電気・ガス・水道代:10,000円
食費:40,000円
飲み会代:20,000円
携帯代:7,000円
プロバイダ代:6,000円
雑費:10,000円(日用品など)
洋服代:10,000円
健康・美容費:10,000円
合計:173,000円
上記はあくまでも一例です。食費などを節約することでもっと生活費を抑えることができますが、毎月これぐらいの出費がある場合、給料の3分の1では毎月ギリギリ、飲み会の頻度によっては赤字になってしまいます。毎月の洋服代や書籍購入費はいくらぐらいなのかなど、家賃以外の出費を把握しておかないと、貯金できないどころか毎月の生活費がギリギリになります。
自炊する方としない方では食費に大きな差が出るので、自分は自炊するタイプか、それともしないタイプなのかを自問自答し、しないタイプの方は生活費を多めにみておきましょう。自炊するタイプの方も、飲み会の頻度によっては出費がかさむ月が出てくるので、家賃は余裕を持って設定しておくと安心です。
(3)物件に求める優先順位を考える
「広めの部屋がいい」「狭くても家賃が安い方がいい」「絶対セパレートじゃなきゃヤダ」「オートロック付きは必須」など、それぞれ物件に求める条件があるかと思います。全ての条件を備えた物件が見つかればベストですが、人気の物件は早く決まっていきますし、条件によっては全て満たすのは厳しい場合があります。
条件をリストアップし、これだけは絶対譲れないという条件を上位から優先順位をつけていきましょう。最初は全ての条件を満たす物件を探し、見つからなければ優先順位が低い条件を外していくと見つかりやすくなります。
(4)こまめに物件検索サイトをチェックする
最近はインターネットで物件を探してから不動産会社に行く方が増えています。物件検索サイトならいつでも好きなときに物件が探せますし、出し惜しみされる心配もありません。物件の空き情報は随時更新されるので、良い条件の物件を見逃さないためには、こまめに物件検索サイトをチェックしておきましょう。
指定する条件によってひっかかる物件が違ってくるので、希望の物件が見つからない場合は条件をゆるくしてみたり、条件を変えながら探してください。良い条件の物件は早めに入居者が決まってしまうので、気になる物件を見つけたら内見予約を入れ、早めに内見に行っておきましょう。
(5)内見時のチェックポイント
内見時はチェックするポイントがたくさんあるので、メモを見ながらひとつひとつ確認していった方が漏れがなくチェックができて安心です。部屋の中だけでなく、エントランス、廊下など共用部分もチェックも忘れないようにしましょう。
・防音性が高いか(壁の薄さ)
・日当たりは良いか
・洗濯機スペースは屋内か屋外か
・台所の広さ、コンロの数
・駐輪スペースがあるか
・携帯電話の電波環境が良いか(※見落としがちなので注意)
・エアコンが付いているか
・収納スペースは充分あるか
・床が傾いていないか(ビー玉などを転がして確認)
・カビが発生していないか(玄関、浴室、トイレ、クローゼット)
・クロスが剥がれていないか
・ベランダは綺麗か(ハトの糞はないか)
・廊下やエレベーターなどの共用部分が綺麗か
・ゴミ捨て場は綺麗か
(6)周辺環境のチェックポイント
物件を選ぶ際は、物件だけでなく周辺環境も必ずチェックしておきましょう。昼間は人通りが多くても、夜間は人通りが少なくなり、街灯が少なくて夜道が暗い場合もあるので、一人暮らしをする女性は特に注意が必要です。
・駅からの距離(実際に歩いて確かめる)
・バスの本数
・コンビニやスーパーが近くにあるか
・病院などの公共施設が近くにあるか
・夜間の治安(夜道の明るさ、人通りなど)
・騒音は耐えられるレベルか(国道や線路が近い)
まとめ
「手取り額」と「額面」では実際に手元に入ってくる金額が違うので、「額面」ベースで考えないように注意しましょう。新生活が始まってからどんな出費があるかわからないので、最初は無理せずに、家賃は余裕を持って設定しておいた方が安心です。今回紹介したポイントをふまえながら、現状でベストだと思える物件を探してみてくださいね!