賃貸の共益費や管理費とは何のためにあるのか?使われ方を詳しく解説

賃貸の共益費や管理費とは何のためにあるのか?使われ方を詳しく解説

賃貸を借りるには家賃以外に共益費や管理費が必要な場合があります。でも「共益費や管理費って一体なんの費用だろう? 」と疑問に思われている方も多いことでしょう。確かに共益費や管理費はなんのために支払うのかわかりにくいですよね。

そこで本記事では、共益費や管理費について詳しく解説します。共益費や管理費は賃貸を借りる際に必要な費用となりますので、この機会にぜひ知っておいてください。

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賃貸の共益費や管理費ってなんのためにあるのかよくわからない

賃貸に共益費や管理費がかかることは知っていても、なんのためにあるのかご存知ない方は多いのではないでしょうか?物件によって共益費や管理費に差があるのも謎ですよね。

確かに物件によって共益費としていたり、管理費としていたり、中にはどちらもない場合もあるのでややこしく感じるかと思います。特に初めて一人暮らしをされる方は、共益費や管理費に関して疑問に感じることでしょう。

共益費や管理費がある意味を納得していただけるように、これから共益費と管理費の用途を解説します。

共益費とは?

共益費は賃貸マンションなどの共同住宅において、入口や廊下の電灯、エレベーターなど共用部分の維持・管理にかかる費用のことです。共益は「共同の利益」という意味の言葉で、居住者が共同で利益を受けている共用部分の設備の維持管理費と考えればわかりやすいかと思います。

電灯の交換やエレベーターの保守には費用がかかるので、それを共益費という形で居住者が負担しているのです。共用部分の清掃費用や水道代も共益費に含まれることもあります。

エレベーターなどの共用部分を使うのは主に居住者ですので、それを快適に使うために共益費を支払う必要があると考えてみてください。物件によっては共益費が家賃に含まれている場合もありますが、いずれにしても共用部分の維持管理には費用がかかるので、それを居住者が負担する形になります。

不動産公正取引協議会連合会が定める「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」における共益費は以下のような内容です。

《借家人が共同して使用又は利用する設備又は施設の運営及び維持に関する費用》

参照:不動産の表示に関する公正競争規約施行規則 – 不動産公正取引協議会連合会

管理費とは?

管理費はその名の通り物件の維持管理にかかる費用です。管理費は分譲マンションで使われることが多い名目ですが、賃貸物件でもよく使われています。分譲マンションの場合は管理費と修繕積立金を支払う必要がありますが、賃貸の場合は修繕積立金を支払う必要ありません。

管理費の内容は共益費とほぼ同義で、共同部分の維持管理や管理人を雇用する費用などが含まれます。「管理」という名称が使われているので、共同部分の管理に使われるのだろうなとなんとなく感じている方は多いのではないでしょうか。

不動産公正取引協議会連合会が定める「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」における管理費は以下のような内容です。

《マンションの事務を処理し、設備その他共用部分の維持及び管理をするために必要とされる費用をいい、共用部分の公租公課等を含み、修繕積立金を含まない》

共益費と管理費の違い

 賃貸の共益費や管理費とは何のためにあるのか?使われ方を詳しく解説

では、共益費と管理費は一体なにが違うのでしょうか?

これは難しい質問で、両方とも物件の維持管理のために使う費用であるため、これといった明確な違いはないというのが実際のところです。「不動産の表示に関する公正競争規約施行規則」が定める共益費と管理費の解説を見ても、それほど大きな違いはみられません。

ただ、共益費と管理費の両方を徴収することはありません。家賃とは別に共益費と管理費が必要な場合は、いずれかの名目を使っているはずです。結局のところ、名目が共益費にしろ管理費にしろ、共同部分を維持管理するために必要な費用となります。

物件によって共益費や管理費に差があるのは、物件の設備や管理人の有無によって維持管理にかかる費用が異なるからです。共益費や管理費の具体的な使途が気になる方は、不動産屋さんや大家さんに聞いてみるとよいでしょう。

「支払うのが嫌だなあ」と感じる方は、共益費や管理費を支払っているおかげで廊下やゴミ置き場などの共用部分が綺麗に清掃され、エレベーターが安全に動いていると考えてみてください。繰り返しになりますが、共用部分を使うのは主に居住者なので、その維持管理にかかる費用を共益費や管理費として居住者同士で負担する必要があるのです。

共益費・管理費込みで家賃を比較しよう

共益費と管理費に明確な違いはないものの、いずれも賃貸を借りるのに必要な費用となります。共同部分を自分が使った分だけ支払うというわけにはいかないので、共益費や管理費を支払うことで清掃や保守管理をしてもらうのが現実的な管理の仕方といえるでしょう。

大事なのは共益費や管理費込みで家賃を比較することです。家賃だけでなく、共益費・管理費も含めてトータルでかかる費用を考えてみると相場と比べて高いか安いか判断しやすいと思います。

おわりに

賃貸に共益費や管理費がある理由は納得していただけたでしょうか?共益費と管理費に明確な違いはないという説明では腑に落ちないかもしれませんが、いずれの名目でも物件を快適な状態で維持管理するために必要な費用となります。

賃貸契約を交わす際は、共益費と管理費も確認しておいてくださいね。

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