契約する
住む家が決まったらいよいよ契約手続きですね。契約するときは「入居審査」や「重要事項説明書」「連帯保証人」など専門用語が並びますから、初めて引越しする人にはちょっと分かりにくいかもしれませんが、大丈夫。一般的な流れを説明して、注意点もばっちり説明します。
申込みする
入居申込書は大家さんが入居にふさわしい人物であるか審査するための書類です。入居申込書に必要事項(住所・氏名・収入・勤め先・連帯保証人など)を記入して申込みます。連帯保証人制度とは、万が一病気や失業などによって本人が家賃を支払えない場合に保証人に請求がいくこと。そのため、連帯保証人も審査の対象となります。
必要な場合は、申込みの段階で預り金(申込金)を支払います。預り金とは仮押さえの意味合いで契約前に支払われるお金のこと。契約が成立しなかった場合は返還されますし、成立した場合も敷金や礼金など契約金の一部に当てられます。預り金は不動産会社によって異なりますが、1万円~家賃の1ヶ月分が相場です。
入居審査を受ける
次のステップとして入居申込書を元に入居審査が行われます。審査の基準は大家さんや不動産会社によってそれぞれですが、収入に見合った家賃の物件を希望しているのであれば、ほとんどが審査を通過するはずです。
入居審査にかかる日数は3日~10日と不動産会社によって違いますから、不動産会社にスケジュールを尋ねておきましょう。審査が済めばあとは契約・引越しと進めるため、このタイミングで引越し業者へ見積り依頼などをしておくこともオススメ。スムーズに引越しすることができます。
重要事項説明・契約する
いよいよ契約になりますが、契約は「重要事項説明書」と「契約書」という2種類の書類を元に進行します。重要事項説明書とはお部屋の詳細や借りるための条件が記されている書類のこと。宅地建物取引主任者が資格証を提示した上で、説明してくれます。説明の中で疑問に思ったところがあれば残らず確認し、内容をよく把握した上で署名・捺印してください。
次は契約書の確認と必要事項の記入・署名・捺印です。契約時に一般的に必要なものは、印鑑、印鑑証明、住民票(本人および連帯保証人)、収入証明(源泉徴収票・給与明細)、連帯保証人同意書、契約金(敷金・礼金・仲介手数料・前家賃)などです。
鍵を受け取る
重要事項説明書と契約書の署名・捺印を済ませたら、契約の最終段階である「引渡」となります。契約金を支払い、契約書や領収書、鍵を受け取れば全ての契約が完了です。契約書や領収書は大切に保管してください。
重要事項説明書の説明を受けるときの注意点
不動産会社の宅地建物取引主任者が説明する重要事項説明書ですが、一気に読み上げられるため、分かりにくいところもあるかもしれません。そこでチェックしておきたいポイントをまとめました。
まずは家賃の支払い方法。引き落とし(振込)手数料は借り主か業者のどちらが負担するのかということは確認しておきましょう。もっともトラブルになりやすいのが敷金精算です。退去するときは、入居者は借りたときの状態に戻して明け渡す「原状回復義務」が課せられることがありますが、基準が曖昧なためトラブルが起こりやすいです。どの範囲まで負担するのか、ということも具体的に決めましょう。他には更新条件(更新期間、更新料、家賃の値上げの有無)、禁止事項、契約解除の条件なども確認します。
いかがでしょうか、以上のことを事前に確認しておくとトラブルも避けられるでしょう。大切なのは疑問や不安はそのままにせず、不動産会社の担当者に積極的に質問することです。