「住みたい街ランキング」には入っていないけど、絶対住むべき街シリーズ 〜第16回:松陰神社前〜

「住みたい街ランキング」には入っていないけど、絶対住むべき街シリーズ 〜第16回:松陰神社前〜

「住みたい街ランキング」にはランク入りしないけれどオススメの街を紹介する当企画。第16回で紹介するのは、東急世田谷線の「松陰神社前」です!

今年のNHK大河ドラマ『花燃ゆ』で何かと(妹が)話題の吉田松陰。駅名通り彼を祀る「松陰神社」があるこの街は、歴史好きもそうでない人もいますぐ住みたくなる魅力が満載です! そんな松陰神社前の魅力は以下3つ!

1. 東急世田谷線がいい感じ
2. 吉田松陰のお膝元。
3. 商店街が新旧店舗どちらも元気

詳しく解説します!

1.毎日がローカル線・路面電車の旅。世田谷線が結構いい感じ

 「住みたい街ランキング」には入っていないけど、絶対住むべき街シリーズ 〜第16回:松陰神社前〜
メイン路線となる東急世田谷線は、三軒茶屋駅から下高井戸駅までの10駅、距離にして約5kmを約17分で走る2両編成の軌道線。都電荒川線とともに東京で生き残った数少ない路面電車です。 「通勤には不便なんじゃないか」と敬遠されがちな短区間のローカル線ですが、家賃が比較的リーズナブルだったり、電車以外の交通の便がよかったりと、考えようによってはメリットといえます。

 「住みたい街ランキング」には入っていないけど、絶対住むべき街シリーズ 〜第16回:松陰神社前〜出典:東急電鉄

世田谷線の場合、人気エリアの三茶まで約6分で行けることが最大の魅力。また三茶からの最終電車は東急田園都市線と連結していて、万が一田園都市線が遅延しても世田谷線が発車待ちをしてくれるので、三茶で終電を逃す心配がありません。

また山下駅で小田急線に乗り換えれば下北沢まで約15分、新宿までは下高井戸駅で京王線に乗り換えて約30分と、小田急線や京王線への乗り継ぎも便利です。

2.幕末のクレイジー番長にあやかって革命を起こせ!

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冒頭でも記した通り、この街の特徴は吉田松陰を祀る松陰神社があること。桂小五郎ら門下生を輩出した幕末最大の思想家であり教育者であり長州藩士だった松陰。彼が安政の大獄でその生涯に幕を閉じたあと、高杉晋作らがこの土地に彼を埋葬したことがこの神社の始まりです。

敷地内には松陰や志士たちの墓所のほか、「松下村塾」を再現した建物や、伊藤博文、桂太郎、木戸孝正などの名が刻まれた32基の石燈籠があるなど、見どころがたくさんあります。
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ところで松陰といえば、「国のためにお前はどこまで狂えんの?」でおなじみ、死罪覚悟で脱藩したり、ペリー来航のときは密航狙いで黒船に乗り込もうとしたりの伝説を持つ前科5犯のクレイジー藩士。

そんな彼が遺した名言「諸君、狂いたまえ」は、かのジョブズの名言「Stay hungry, stay foolish」と近いものがあると思いませんか? そう、いつの時代も革命を起こす人はどこか狂っています。そんな松陰にあやかれば、明日のAppleを創立できる日がくるかもしれません。夢はでっかいほうがいいからね!

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見て、この松陰リスペクト感。商店街では、オリジナルグッズとして松陰直筆の文言を刻印したボールペン(300円)を販売

ちなみに駅は世田谷駅と上町駅になりますが、このエリアでは、江戸時代から続いている骨董市の「世田谷ボロ市」が有名です。毎年12月と1月に開催されており、寒空の下、掘り出し物を求めて各地から人が集まる一大イベントです。古着や古道具、古いカメラや雑貨などが売られているので、今年の冬は足を運んでみてはいかがでしょう。
参考:http://www.setagaya-line.com/trip/boroichi/#gaiyo

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ちなみに、10月24日と25日には「幕末維新祭り」が開催されるらしい

3.商店街が元気。しかも生活圏内におしゃれなお店がある

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そんな観光地としての側面を持ちながらも、この街の背骨となるのはやっぱり商店街です。駅を中心に左右に伸びる「松陰神社通り商店街」には、ドラッグストアやコンビニ、お弁当チェーン店など生活に必要なお店がひと通り揃っているし、昔ながらの老舗がいまも元気に営業中。まず駅を降りるとすぐ見つかるのが、明治45年創業の老舗パン屋「ニコラス精養堂」。地元の小学校の給食パンも焼いているという地域密着型パン屋さんで、パン以外にも、洋菓子や焼き菓子などのお菓子類も充実しています。

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パッケージがレトロな食パン(160円)など値段はリーズナブル

店舗数は約150店舗とこぢんまりとした規模ながら、どの店舗も地域活性化に積極的。毎月最終土曜日には「ふれあいおかみさんDAY」なる名物イベントが開催され、創業30年以上の鮮魚店「魚竹商店」、呉服店の「福田屋」、割烹料理店の「割烹 大松」などでおかみさんイチ押しの商品が格安で提供されます。

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あれ、開業当初は電気屋さんだったのかな…? と想像力を掻き立てられる店構え

もうひとつ注目の商店街は、戦後すぐに完成した「共悦マーケット」。松陰神社通り商店街から一本横道に入ったところにある、約50mほどの小さなアーケード商店街です。ひときわザ・昭和な空気が流れてます。

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精肉店、総菜屋、居酒屋など小さなお店が約10件軒を連ねる

一方で、松陰神社は三茶から3駅離れているというだけでテナント料が格安らしく、ここ数年で若手オーナーによる新店舗が続々とオープンしているのも特徴のひとつです。たとえば、アート系メインの古書店「nostos book」や、見た目もかわいいフランス菓子を提供する「MERCI BAKE」、共栄マーケット内にある"ネオビストロ”を謳う欧州料理店「LA GODAILLE」など、おしゃれなだけでなくオーナーのこだわりが感じられるお店が多々。

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「今日の読書こそ、真の学問である」(吉田松陰)

駅前には23時まで食事ができるカフェ「STUDY」があり、残業帰りの社畜にはうれしい存在。wi-fiなどは使えませんが、リトルプレスが置いてあったり、イベントが開催されていたりするのでインプットの場として活用できそう。

 「住みたい街ランキング」には入っていないけど、絶対住むべき街シリーズ 〜第16回:松陰神社前〜

店名の「スタディ」は、松陰の学問スピリットから拝借したとのこと

まとめ

 「住みたい街ランキング」には入っていないけど、絶対住むべき街シリーズ 〜第16回:松陰神社前〜

諸君、狂いたまえ!

歴史を大事にしつつ、革新も忘れない。それがこの街の面白さ。
クレイジークレイジーと連発しましたが、街ゆく人は穏やかそうな人ばかり。世田谷線の走る線路沿いは夕陽が綺麗なナイススポットですし、街全体に流れるのはのんびりした空気。決してクレイジータウンではないのでご安心を。

というわけで、いますぐそこから脱藩して、松陰神社前に住みましょう! 脱藩!

基本情報

▶︎交通の便

  • 渋谷まで……約15分
  • 新宿まで……約30分
  • 池袋まで……約40分

▶︎平均家賃

  • 1R……7.33万円
  • 1K……7.05万円
  • 1DK……9.28万円
  • 1LDK……13.27万円
  • 2K……11.26万円
  • 2DK……11.44万円

※2015年11月11日時点の情報です

参考:松陰神社駅前の賃貸物件